はなしきかなさすぎ

今日は恥ずかしい白状をする。
現在のプロジェクトを含め、今まで僕が職場で携わってきた全てのプロジェクトで、開始から数ヶ月のうちに必ず自分が落ちこぼれてしまう理由が分かった。
ここまでの人生のあらゆるミーティングで、自分の担当箇所に直接関係しない(と勝手に判断した)部分を、ほとんど常に聞き流していたからだ。
「自分に関係のない箇所は別に聞き流しても構わない。それは内職とか息抜きの時間だ」。極論すれば、そう思って生きてきた。しかしそれは違った。てか、自分は一体何のために全体ミーティングが設定されていると思ってたの? プロジェクトの全メンバーが当然心得ているべき話をするからこそ、全員集めているんだろうに!
よくPDCAなんてことを言う。CとAを抜かしてPとDだけに絞って言うと、Doの前にはPlanをしなさいよ、ということだ。ところが僕の場合、Planもろくにしてなかったんだけど、それ以前に、Planするのに必要な情報収集さえ、デフォルトでしてこなかったというわけだ。他のプロジェクトメンバーが何をやっているのか、そもそもプロジェクトの目的は何か、そういうことにはいつでも無頓着だった。だからどこでも場当たりな仕事しかできなかった。
なんでこういう常識以前のようなことに今更気がついたのかというと、先週「ねえanotherくん、これこれの件、どうなったの?」「え、それ、何のことですか?」「……おい」みたいな呆れたやり取りが頻発し、自分がなにかとてつもなく間抜けなことになっていることから、いい加減に目を逸らすことができなくなったからだ。まあ、これまで、人の話を聞かないことによって進捗に深刻な影響が出るような、クリティカルなプロジェクトに関わってこなかった、というのもあるかもしれない。
人の話を満足に聞かないというのは、確かに僕の子どもの頃からの悪癖だ。とはいえ、人の話を聞くことが全く不可能というわけではない。例えば実際、はてな村のことならば、自分とは直接つながりのないことまで無駄に知っていたりする。そういうアンテナを職務に対して向けることを、ずーっと怠ってきたというだけのことだ。きっとそうだ。
だから今日は、メモと鉛筆を握ってミーティングに臨んだ。今日から心を入れ替えてやるという覚悟を形に示した。そして心をどこにも泳がせずに無心に話を聞いた。……「なにこの情報の塊? こういうのを毎回聞き流していたの!? それは落ちこぼれて当然だ!」実にすがすがしい体験であった。