ひどいおせっかい

もとより面識など全然ないのだが、自分に近しい年代と業界の人で、かねてから勝手に心配している人が僕にはいる。箇条書きするとこんな感じだ。

  • 何年も前から毎日のようにウェブに日記を記しておりながら、このクネクネしたネット世間を頑なに拒絶して生きている。本人曰く、自分に味方ができることさえアンフェアに感じられてしまうらしい。
  • 流行というものがとにかく大嫌いらしく、流行の匂いがするものは何でも頭ごなしにはねつけてしまう(ように僕には見える)。
  • そのせいか、Web2.0とか集団知とかいうものは、彼にとっては全く軽蔑の対象でしかない(ようだ)。
  • 今の自分の仕事とか居住地とかを愛することができていない。

うーん。彼の「閉じっぷり」がこれでうまく伝わってるだろうか。ちょっと心許ない。
いま列挙した要素はバラバラではあるけれども、そのいずれもが、いちいちかつての僕に似すぎているので気になってしまう。プライドを折ることができないまま、いたずらに時間を過ごしているさまが余りに切ない。きっと、彼は未だに、かつて僕がかかっていた病気*1に罹り続けているのだと思う。
昔は彼のような「孤高の人」をかっこいいと思っていたし、憧れすら感じていた。でも今はそうではない。今でも時折彼のサイトを訪れて未読の日記を読むことがあるが、そのたびに、ああ、一体この人は、いつまでこんな狭っ苦しい生き方をし続けるのだろう、僕の身の上に訪れたような「転機」がこの人に訪れることは今後もないのだろうかと、悲しい気持ちになってしまうのだった。

*1:はてなジャーゴンで言うところの「裏中二病」。