3周年

僕の「目が覚め」てから、つまり、自分から異性を求めても良いのだということにやっと気がついて衝撃を受けてから、今日でちょうど3年になる。これは何度か繰り返して言ってきたことだが、中学生の頃からその日まで、僕は性愛に関する事柄を一切表に表さないこと、ついでに流行には一切関与しないことを、密かに自らのプライドと優越感の根拠にしていた。でも、そのプライドの根拠があまりに強固だったから、誰かを好きになってさえ、その感情を片思いの形で何年も抱き続けたまま腐らせてしまうことばかり繰り返していた。
「目が覚めた」日の頃の僕は、当時5年もの間抱え込んでいた片思いを、いい加減に清算したくなっていた。こんな腐った片思いを後生大事に抱えているようだから人生がつまらないのだと薄々感づきだしていた。だから、僕は意を決して「告白」をした。当時の僕は27歳にもなっていたのに、あろうことか、恋愛を開始する方法を本当にそれしか知らなかったからだ。返事が否定的なものになるであろうことは想像がついていたが、「告白」をしないと、これまで通り一生を無為に過ごすばかりだと思ったから、歯をくいしばって「告白」をして、そして案の定振られて、そしてはじめて僕は、目の前に広大な世界が開けていることを知覚した。
そのときから、「自分は変わらなきゃ」と日々思いながら生きてきた。僕はどう変わっただろう?

  • 自分への卑屈さが減少した。「自分は自分だ」と思えるようになった。
  • 流行に対する屈折した感情(同世代の流行を無視し続けたことへの後悔)から解放された。
  • ネットを介するなどしてコミュニケーション能力をリハビリすることに、かなりの程度成功した(と思う)。

ここまで来るのに2年半くらいかかったけれども、大した成長ではないか。実のところ相変わらず僕は「やれていない」のだが、でも、きっともう未来はそんなに暗くあるまい、と予感している。