いわゆる50%メソッドに関する未来予測

自分のサイトに十分な数の協力的な読者がいると仮定するならば、ネットで自分の意見を発表するにあたって、考えの詳細な部分までを一人で詰めるよりも、概略だけ考えたところで放出した方が、読者がコメントとかで早期のダメ出しをしてくれたり、思考過程の書き切れていないところを勝手に補ってくれたりするので、著者と読者の総体としては、かえってあまり考えを練らないで意見を出したほうが全体としての思考効率が良くなる、という現象が起こり得そうだ。
そして遠くない将来、ウェブ参加者の増大により、どんなサイトにもそれ相応の読者がついてくれるとするならば、ネットでものを書く人の大多数の上に、前述のような「思考の省力化」現象が起こるようになるのかもしれない。するとそのうち「ネットは人間の思考を粗雑にする」なんて批判も出てきそうだ。でも最終的には、ワープロの出現で我々がよく漢字を忘れるようになったのと同じように、1-2世代ののちには、議論の詳細を深く詰めないまま発言することこそが当然のスタイルと見なされるようになるのかもしれない。