自薦キーワードの話(4) - 造語の登録について

自薦とは少し違ったところで、自分が新しく考えた言葉を普及させようとしてキーワード化するケースというのが時折あります。最近では「ハテナオヤ」が好例でしょうか*1。これについては、「うわっ、まだ存在しない造語を登録するのはやめてくれ」とリンク不要票を押しそうになったのですが、自分もβグループで同様のことをやらかしていたのを思い出して投票を思いとどまったのでした。
さて、この手の造語に対して、僕のようについ厳しい態度を取ってしまう人は、「はてなダイアリーキーワードとは百科事典あるいは辞書のようなものである」という観念に縛られすぎているのかもしれません。というのも、権威主義的な引用で申し訳ないのですが、http://ised.glocom.jp/ised/04090212での近藤社長の発言によると、はてなダイアリーキーワードは百科事典とか辞書だとは敢えて決めておらず、常にユーザーに再定義の余地を与えているらしく、そうなると「百科事典的でも辞書的でもないから駄目」という理由づけは通らなくなります。
例えばこれがWikipediaならば、プロジェクト創始者が「これは百科事典を作るプロジェクトである」と明言しているので、百科事典にそぐわない項目がどんどん排除される*2のは当然ですし、また、「ハテナオヤ」のように登録の時点ではまだ存在していない言葉を登録して普及させようとするのは、百科事典の仕事ではないので排斥されるべきです。しかし翻って、はてなダイアリーキーワードにはそういう限定が無かったからこそ、例えばはてなダイアリークラブのような応用への道が開かれたのでした。
……この件については、僕もまだ考え中です。

*1:余談: ブックマークではしばしば見かけるが、ダイアリーではどうやらこれが初出なので、普及するかどうかはちょっと怪しい。

*2:例えば、2ちゃんねる語の項目を立てて即削除されるなど。