日経エレクトロニクスに見る表記へのこだわり

会社で購読していて僕も時々冷やかしで眺める日経エレクトロニクスという雑誌は、表記の統一へのこだわりが半端ではなく、ほとんど偏執狂のレベルに達していると思うので紹介してみたい。

  • 外国の会社・組織名は必ずアルファベット表記にする。例えばマイクロソフトは必ず「Microsoft Corp.」と書く。ただし日本法人の場合は「マイクロソフト」とカタカナにする。
  • 人名も同様で、例えば「スティーブ・ジョブズ」とは書かず、常に「Steve Jobs」と記す。
  • 元素および化合物の名前は、記号で書かないほうが自然そうな場合であっても、必ず記号で書く。そのため、「鉛フリーハンダ」は「Pbフリーはんだ」、「リチウムイオン二次電池」は「Liイオン2次電池」となる。
  • 単位の表記にもこだわりがある。例えば「ギガビット毎平方インチ」という単位は、必ず「Gビット/(インチ)2」と書かなければならない。
  • 要するに、科学的表記法が適用可能ならば、必ず科学的表記法を用いなければならない。
  • しかも以上のルールは地の文にとどまらず、カギカッコの中にさえ適用される。従って、記事中の技術者が「将来的には1Tビット/(インチ)2を目指したい」*1などと、およそ口頭でやれるとは思えない発言をする羽目になることも珍しくない。

あまりうまく説明できていないが、紙面から漂う微妙な違和感を察していただけただろうか。同じ日経BP社でも、他誌はもっと普通にルーズなのに。

*1:数字は適当なのであしからず。