「角松フリークの部屋」などのサイト名自薦キーワード について

(長くなったし、キーワード以外の話と混在させたくないし、幸いまだよそからリンクも張られていないようなのでここに移しました)
id:mitty:20040130#p1
僕はこれまでの言動のせいで既に争いの渦中にいることを自覚しろ、ということですね >mittyさん。了解しました。可能な限り多くの人が幸せになれるような答案を書いてみようと思います。
その前に、参考リンクに含まれていたこの文章について。

ベストなのは、メンテナの分裂を誘うような書きこみをすることだ。つまり、「この内容をこのWikiに入れるべきかどうか」ということについて、あるメンテナがYESと言い別の人がNOと言い、簡単に結論が出ないことを書いてしまえばよい。多方面からポリシーの盲点をついていけば、メンテナ間で議論が始まりかなりの時間が稼げる。うまくいけば、議論が喧嘩になりWikiが消滅する。

これには正直言って凹みました。つまりこの記事によると、僕こそは はてなに対する最悪の種類の荒らしである、ということになるのですから。id:another:20040127#p1を書いた時点では、なにやら自薦とか他薦とかのキーワードで議論をしている方々がいらっしゃる、僕はこんなのを見つけたからそこに資料を提供してあげよう、くらいの気持ちで書いたのですが、しかしそれは最も凶悪な「煽り」に他ならない、ということになってしまいますね。
本題に入ります。主に「角松フリークの部屋」について考察することにします。
まず、このような問答を重ねるたびに、この件の重要な当事者であるキーワード登録者のnutsandsapphireさんが傷つき続けるのかもしれないという問題について。mittyさんが冒頭で引用した文章は、nutsandsapphireさんによって既に削除されています。僕はmittyさんが下さった演習問題に誠実に答えようとしてこの文章を書いているわけなのですが、しかしその行為が同時にnutsandsapphireさんを多分傷つけている。このことをメールで伝えようにも、あいにくmittyさんはメールアドレスを公開なさっていない。僕は既にこの地点でジレンマに立たされているわけです。しかしこうやってこの文章を書いたことによって、僕はmittyさんの利益の方を選んでnutsandsapphireさんを斬ってしまった。かといって黙っていればきっとmittyさんが面白くない。幸せにしてあげられなかった人が、いずれにしても早速一人。万事に囚人のジレンマのようなめでたい解答があればいいのですが、そうとも限らない。実に心苦しいことです。ともかく、残すにせよ消すにせよ、nutsandsapphireさんは問題の早期解決を願ってらっしゃるように見受けられます。

続いて、角松敏生*1ファンのみなさんがどう思われるかについて考察します。最大多数の最大幸福とは申しますが、少なくともこの件については、案件への関心の高さによって、「登録者をはじめ角松ファン各位>キーワードを云々している我々>はてなユーザー一般>非はてなユーザー」のような傾斜配分を与えてもいいような気がします。また、ここでファンがはてなユーザーかどうかは問わないことにします。つまり偶然はてなにたどり着いた角松敏生ファンをも視野に入れることにします。
ファンがこのキーワードに関して抱く興味は「角松敏生同好の士を見つけること、また、角松敏生の評判が上がること」であると仮定します。そうすると得失は以下の通りです。

  • キーワードを存続させた場合
    • ファンは同志のサイトがキーワードになっていることを喜ぶかもしれない。
    • しかし、そのサイト名のキーワードから出てくるリンクの多くが眉に皺を寄せた議論だったりするので、引くかもしれない。
  • キーワードを削除した場合
    • 角松敏生」というキーワードが存在するということならば、既にmittyさんが行った議論のとおり、既にそのキーワードによって第三者言及性は確保されている。このキーワードによってnutsandsapphireさんのところに行くことだってできる。また、現状では「角松敏生」が削除されるおそれは特にない。よってファンは別に困らない。

以上、角松ファンのみなさまに関しては、存続させた場合の予想の難しさより、削除した方の安全さが勝っているように思えます。

次に、議論に参加しているはてなユーザーについて。個別に見れば各々意見があると思いますが、基本的に議論そのものが大好きでやっている人はそんなに多くないような気がします。止むに止まれず意見を述べていったらぎすぎすしてしまった、どうしよう、というか。しかもはてなというシステム全体にとっては、我々は「キーワードの是非について率先してまとめてくれる便利な人々」でしかないような気もするので、そうなると、キーワードの存在によって直接に利害を得る人々(上に挙げたような)の利益を優先してあげてもいいような気がするのです。
また、このような議論に関与していない はてなユーザー一般および非はてなユーザーについて。関心の全くない人の得失はもちろんゼロですが、僅かに興味があるくらいの観衆はどうなのか。うざがる人とヲチ対象と思って面白がる人のどっちが多いのか、彼らの人数と関心との積を取ったらどうなのか。「はてながうざい所と思われるからやめてくれ」に若干傾くような気がしないでもないですが……。
あと、こないだの僕みたいに、無用にキーワードをつっついて話をややこしくしてしまう人が現れるという問題もあります。灰色のキーワードがあるせいで定期的にうざい論議が発生して当事者の全員がうんざりするというのならば、その原因をなくしてしまった方が平和になれるんじゃないかという気もします。

最後に、mittyさんが気にしてらっしゃる(そして僕も気にしていた)一貫性の問題について。上述の考察に従うならば、同じ「管理者本人による自薦」という共通項でくくれるキーワードであっても、その各々について利害を蒙る利用者の集合を吟味すると、自ずから結論はバラバラになるのではないかと思います。つまり、「角松フリークの部屋」について得られる結論がただちに他のサイト自薦キーワードに機械的に適用できるわけではない。いちいちそのキーワードの対象を見定めてケースバイケースで考えるべきなんじゃないか、と思いました。つまり、一見キーワードごとに削除するしないが一貫していないように見えても、例えば「各当事者の利益を最大化する」という原則が一貫していればよいのではないかと。しかしこのような原則に従った場合、この記事の長さが図らずも証明している通り、人に説明するのは はるかに困難になります。「自薦だから不可」とかやってしまった方が説得する方もされる方もずっとコストが掛かりません。おそらくルールというものは、こうした言葉の経済のために作られるものなのでしょう。「id:anotherさんならば、どうやって「斬って捨てず」にまとめますか?」とのご注文があったので今回は真丁寧に議論を進めてみているわけですが。

というわけで、なるべく人を斬らないことを念頭に考察を重ねて勘案した結果、「『角松フリークの部屋』というキーワードは、登録者の了承が得られる限りにおいて、できるだけ引き延ばさずに速やかに削除した方がよい」という結論になりましたことをご報告申し上げる次第であります。

*1:一応リンクは殺したつもりなのですが、キーワードからのリンクが出現しているようですね。どうしましょう……。