法律とか想像力とか狭量さとか
ある殺人犯が終身刑になったことについて、「国家が犯人の生命を生涯保証するなどけしからん。処刑((この言葉が常に[]死刑[]を意味するのはどうしてだろう? 例えば罰金を徴収しても「刑に処した」ことになるのに。))しろ処刑」なんてことを主張する人を見かけて、呆れるを通り越して悲しくなってしまった。犯罪者を殺せと安易に叫ぶ人は確かにこのところ増えているが、終身刑についてまでこんなことを言う人はさすがに初めて見た。我々の法律に対する基礎知識はここまで退歩してしまったのだろうか? いまや我々は法理なんかうっちゃっちゃって見せ物の公開処刑が見たくてたまらないのだろうか? 「法治の日本>人治の中国」という右の人好みの主張はこれでは全然無効ではないか? 今こそ法曹界の人は大々的に「一般市民のための法律の初歩講座」みたいな啓蒙活動をやるべきだ。
いや、そもそもこれは法律以前に想像力の問題だ。人がどこかに閉じ込められたまま一生を終えることの苦痛を想像できない(あるいは都合よく忘れてしまえる)だなんて……。
ありゃりゃ。いまのはネガティブな感情の表明だし、しかもなにやら冒頭の人を「斬って捨てる」ような論調にさえなってしまったような気がする。なんて因業な自分。昨日の舌の根も乾かぬうちに。きっとそんな意見の人とも共存しなければならないのに……。なるほどコミュニケーション上手への道は険しい。皆様、せめて生暖かく見守ってやって下さいお願いします。
とか言っていたらまたリファーを頂いてしまった(id:mitty:20040129#p2)。全然至らない奴ですみません。なにしろ昔からid:another:20031229みたいな調子で、それをいかにして克服するかが ある意味人生のテーマなので……。