「犬文字焼き」は都市伝説?

せっかく誕生日を休みにしたのに何もすることがないというのはあまりに空しい*1、そう思っていたところにid:strange:20040817#1092670979さんの記事が飛び込んだ。
確かに、「その昔何者かが大文字焼きをいたずらして「犬文字焼き」にした」という話は時々聞く話ではあるけれども、僕もソースを見たことがない。そこで真偽を確かめるために、図書館まで行って読売・朝日・毎日の各新聞の縮刷版を漁ってみた。
しかし、1965年から現在までのどの年の新聞を見ても*2、全て普通に大文字焼きが執り行われた旨報じるか、あるいは全く大文字焼きについては触れていない*3かのいずれかで、「心無いいたずらで大文字焼きが「犬文字焼き」に!」のような記事は、ついに発見することができなかった。
ここからとりあえず考えられる可能性は以下のいずれかである。

  • 「犬文字焼き事件」の記事は他の面(1面とか)に載っていたのだが、調査の方法が脚注の通りだったので、僕が見逃してしまった。
  • 「犬文字焼き事件」は「京都新聞」のような地方紙でしか報じられていなかった。
  • 確かにそのような事件が起きたのは事実だが、数分で食い止めたので、各紙ともなかったことにして報じた。
  • 実は「犬文字焼き事件」は都市伝説に過ぎず、「そういう計画がある」という話が伝播する過程で「実際に起こった」という話に化けてしまった。

僕自身は最後の選択肢を疑っている。どうでしょう、id:strangeさん。また、京都在住の方から何らかの情報を頂けると嬉しいです。

*1:オリンピックを観戦しようともさして思わないというのだから困ったものだ。

*2:各紙とも、毎年8月17日の朝刊の社会面のみを調査した。大文字焼きは毎年8月16日の20時から21時にかけて行われ、また、行事の性質上、社会面以外の場所に関係する記事が載ることは考えづらいからだ。

*3:そもそも大文字焼き自体、定番かつ優先度の低い和みネタなので、8月16日に重大な事件のあった年には飛ばされる可能性が高い。現に、1999・2000・2004の各年には、読売・朝日・毎日のいずれもが大文字焼きを採り上げなかった。