精密すぎる規則

http://fxsystemtrader.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/01_9980.htmlから始まる一連の記事を読んでなんとなく思ったことだけれども、むやみに精密な規則がたくさん制定され、しかもそれらが生き長らえてしまうというのは、コミュニティの不健全さのバロメーターなのではあるまいか。
かつて僕が所属していた或るコミュニティでの話なのだけど、とんでもなく周りを振り回すような行動ばかりする困ったちゃんが現れて、その人のいちいち迷惑な(しかし本人は善意のつもりの)行動を封じ込めるために、「議事を提出する際には、集会の1週間前までに必ず議案を提出すること」とか、「議決に基づかない行動は一切取ってはならない」とか、その種の窮屈なルールをやたらとこしらえたことがあった。
やがてその問題の人は確執の末にコミュニティを去った。で、僕は、その人が去った以上、例の煩瑣な一群のルールは存在する理由を失ったのだから当然早晩撤廃されるものなのだろうと思ったのだけど、それは甘かった。結局それらのルールは、その当時に権勢を握っていた一派の権勢を守るために、その後も長く生き残ってしまったのだった。
そういう個人的な経験があるので、冒頭のような記事のシリーズを見ると、(上っ面しか読んでないので外してるのかもしれないが、)「ああ、Wikipediaよ、おまえもか……」と思わずにはいられなくなるのである。でも、もしかすると、はてなダイアリーキーワードのような市民制度(30日以上日記を書かないとキーワードを編集できない)がないために、恒常的に匿名の荒らしから身を守るためにそうなっているのかもしれない。そういえば、市民制度も荒らし対策の末にできたものだった。
(追記)やっぱり上述の話は甘ちゃんにもほどがある意見か。人口というファクターは無視できないのかも。たかが20人くらいのコミュニティでがんじがらめのルールを作っちゃうのはやりすぎだけれども、ネット上の不特定多数の数十万人やら数百万人に触れ、従ってどんな悪意の人が潜んでいるか分からないようなシステムでは、やはりそれなりに精密なルールが当然に要求されるものなのか。そんな気もしてきた(優柔不断)。 その辺コミケとかどうなってるんだろう(唐突に出すけど)。