「性善説/性悪説」の簡潔な西洋語訳を求む

儒教の術語に「性善説」とか「性悪説」というのがあって、これらはなかなか便利な概念なので我々もしばしば口にするところなわけだけれども、しかし、ありとあらゆる哲学的議論をしたはずの古代ギリシャ人も、なぜか「人間の本質は善か悪か」という議論だけはしなかったらしく、これらの儒教用語にぴったり来る術語が、なんと欧米には欠落しているらしい。ちょっとぐぐってみたところ、彼らはこれらの術語を、例えば「belief that human nature is good/evil」(英語の場合。以下同じ)のような冗長な形でしか表現できないでいるらしい。
そこで僕は、是非彼らに日常的に東洋の叡智を使っていただく(笑)ため、ギリシャ語とかラテン語なんぞを駆使して、何とか「性善説/性悪説」に相当する西洋風の簡潔な訳語を作ってあげられないだろうか、と、弊サイトの読者に提案してしまうものなのである。
以下は僕からの注文。

  • 「optimism」や「pessimism」くらいの短い語がよろしい。ちなみにこれらは、人間ではなく世界の本質についていう語だ。
  • 「-ism」で終わる語にするのが望ましい。そうすると、「-ist」「-istic」のような派生語が作りやすい。
  • 現代日本での慣用に基づくならば、例えば「性悪説」は「skepticism(懐疑主義)」でもいいような気がするが、その種の意訳は避けていきたい。