「遺族」という概念が嫌い

「遺族」という言葉には、どうにも良い印象がない。偏見に基づいて言うと、遺族とは、肉親が死んだという感情を絶対の根拠にして、どんな無理難題でもゴリ押ししてくる輩である。自分は遺族だからと言って、理不尽な暴行を平気で振るう。自分は遺族だからと言って、特定の外国と戦争してほしいと言い出す。ああ、いやだいやだ。僕はたとえ親が死んでも、単なる「死人の子」に留まりたい。「遺族」なんて湿ったものにはなりたくない。